◆古都をつなぐ紫の観光特急「あをによし」とは
2022年4月29日にデビューした近鉄の観光特急「あをによし」は、京都―奈良―大阪難波を結ぶ、まさに“古都の魅力を凝縮した”特別列車。
車体は万葉集にも登場する「紫色」を基調とし、車内には奈良の寺院建築を思わせる格子デザインや、落ち着いた木目調のインテリアが広がります。
京都・奈良・大阪を1本で結ぶ観光特急は近鉄だけ。
歴史散策や週末旅行にぴったりの、上質でゆったりした移動時間を提供してくれます。
◆あをによしの歴史とコンセプト
●2022年デビューの新しい観光特急
・近鉄の観光特急シリーズ(しまかぜ・青の交響曲)に続く新ブランド
・コンセプトは「古都の風情を感じる上質な移動空間」
・車両は12200系を改造し19200系として運行、観光仕様へ大幅リニューアル
●名前の由来
「あをによし」は万葉集に登場する枕詞で、“奈良”を美しく形容する言葉。
奈良を象徴する言葉を列車名に冠することで、古都の魅力を旅の中で感じられるように設計されています。
◆運行ダイヤ(2026年版の基本パターン)
- 京都発一日4往復が運行されています。うち3往復が奈良行き、1往復が奈良経由大阪難波ゆきです。
- 毎週木曜日が運休となります。
くわしくは近鉄のホームページをごらんください。⇒観光特急あをによし
◆車両の特徴|観光特急ならではの贅沢空間
① 4両編成のコンパクトな観光特急
- 1号車:ツインシート(2名向かい合わせ)
- 2号車:サロンシート(4名ボックス)と軽食・飲料などを扱う販売カウンター
- 3号車:ツインシート(2名向かい合わせ)
- 4号車:ツインシート(2名向かい合わせ)
②ツインシートの魅力
写真はツインシートの車内です。写真右側がこれまでの鉄道と同様の向かい合わせのシートです。
左側は向かい合わせのシートですが、窓に向かってななめにシートが向いているのが特徴です。2名で向かい合う落ち着いた空間を演出します。カップル・夫婦旅に人気です。

左側のななめに向いているシートのテーブルの写真(京都線の高の原付近の車窓)です。乗車時に販売カウンターで購入したジュースを置いてみました。机の上に設置されている青色のランプがいい感じです。

このランプですが、トンネル内や夕方の走行時のように外が暗い場合は、さらに幻想的な雰囲気となります。

③サロンシートの魅力
サロンシートの車内の様子です。お客様がどの部屋もいらっしゃたので、通路からちょこっとだけ撮影させていただきました。4名で向かい合う“旅の談話室”のような空間です。大きなテーブル付きで、家族旅行・女子旅に最適です。

※特急料金座席指定料金(乗車区間によります)+特別車両料金(一律210円)で利用可能
くわしくは、近畿日本鉄道あをによし料金表をごらんください。
④ 車内販売・サービス
- オリジナルグッズや記念乗車券の販売⇒「あをによし」オリジナルグッズ・おみやげはこちら
- 奈良ゆかりのスイーツやドリンクも期間限定で登場することがある⇒「あをによし」車内メニューはこちら
◆おすすめの車窓ポイント
あをによしは都市間を走る列車ですが、意外と車窓が楽しい区間が多いのが魅力です。まずは京都駅近辺の車窓から。
近鉄京都駅の改札口の写真です。近鉄京都駅は新幹線の真下にあり、新幹線からの乗換が大変便利です。

写真は京都駅に停車する「あをによし」です。京都駅は1番線から4番線まであり、特急は1・2番線を使用します。この「あをによし」は2番線発車となっています。

あをによしが走行する近鉄京都線について説明します。
① 1928年:奈良電気鉄道として開業
近鉄京都線のルーツは、1928年に開業した奈良電気鉄道(奈良電)。
京都と奈良を結ぶ新しい鉄道として誕生し、当時から高速運転を目指した意欲的な路線でした。
② 1963年:近鉄に合併、京都線へ
奈良電は1963年に近鉄へ合併され、現在の「近鉄京都線」として再スタート。
以降、利便性向上が進められました。
京都駅を出発して4つめの駅が竹田駅です。京都市営地下鉄烏丸線との接続駅です。この地下鉄とは相互乗り入れをしていて、日中は30分に1本、朝夕はそれに加えて急行も乗り入れます。
⇒京都市営地下鉄烏丸線の記事はこちら

竹田駅から2つ進むと近鉄丹波橋駅になります。この駅は京阪本線と接続しています。近鉄と京阪の相互に乗り換え客が多く、近鉄特急もこの駅に停車します。
この写真は京都市営地下鉄と近鉄電車の並びとなっています。

新田辺駅をすぎると、住宅地も少なくなり、春は桜、夏は新緑が美しい区間となります。
京都線は大和西大寺駅が終点となります。
「あをによし」はさらに奈良線に入って奈良駅に到着します。奈良に着く直前の大和西大寺ー新大宮間には「平城京跡」の広大な緑地と再建された門や大極殿がみえます。

近鉄奈良線の記事についてはこちらをごらんください。⇒【近鉄奈良線】都市の大パノラマと古都の歴史的風景が一度に楽しめる稀有な路線
大阪難波ゆきの「あをによし」の場合、さらにおすすめの車窓があります。それが、石切ー瓢箪山間の大阪平野を一望する車窓は圧巻です。

とくに京都発大阪難波ゆきの「あをによし」はこの付近を走行するのが18時少し前になるので、春・秋・冬はちょうど暗くなる時間帯なので美しい夕焼けもしくは夜景が車窓からみることができます。下の写真がその夜景の写真です。

終着:大阪難波駅の到着しました。

◆あをによしに乗るならここがポイント
- 座席は早めの予約してください(入手困難です)
あをによしの予約はなかなか難しいのが現状です。1か月前の10時30分より予約できます。平日の乗車をねらうのがおすすめです。 - ツインシートは2名で乗車が原則です。
一人で乗車する場合は、ご自身の乗車券・特急券・特別車両券に加えて、こども分の特急券・特別車両券を購入してください。 - サロンシートは3名もしくは4名で利用してください。※1or2名の使用は不可です
料金は利用する人数(3名もしくは4名の料金となります) - ツインシートのおすすめは、京都から乗車の場合、進行方向(奈良方面)左側です。窓側にななめに向いたシートは秀逸です。
さらに奈良から大阪難波にむかう時は進行方向が逆になります。その場合、進行方向右側になりますが、それが石切ー瓢箪山間の車窓(大阪平野)にベストの向きとなります。
◆まとめ|古都をつなぐ優雅な観光特急で、ゆったり旅を
近鉄「あをによし」は、単なる移動手段ではなく、“旅そのものを楽しむための列車”。
京都・奈良・大阪という日本を代表する観光地を、上質な空間でつなぐ特別な時間を提供してくれます。
週末の小旅行、家族旅、カップル旅、どんなシーンにもぴったり。ぜひ乗車してみてください。


コメント