【東海道本線(大阪ー東京)全線乗車紀行】「東海道本線でつなぐ“日本の大動脈”旅:大阪から東京へ、歴史と車窓と街の鼓動をたどる」

東海道本線(富士川ー富士間)からみた富士山車窓 JR

大阪駅を起点に、東京まで約556kmを結ぶJR東海道本線。
新幹線の陰に隠れがちですが、実は“日本の鉄道史そのもの”ともいえる奥深い路線です。都市の鼓動、海のきらめき、歴史の香りが一本の線路に凝縮されていて、鉄道好きなら一度はじっくり味わいたい区間です。

今回は大阪駅から東京駅まで在来線で全線走破しました。

★東海道本線は正式には神戸ー東京間(589.34km)の区間となります。今回は都合で大阪駅を出発点としました。神戸ー大阪間については、「☆東海道本線全線走破(プロローグ編)☆」としてまとめましたのでそちらをごらんください。

★東海道本線と連続している山陽本線の記事もご覧ください。⇒「【JR山陽本線(神戸〜門司)】瀬戸内を横断する528kmの大紀行ガイド」はこちら

🚉 路線の概要

左は大阪駅・右は東京駅の駅舎です。

  • 区間:神戸駅〜東京駅(589.34km)
  • 通過府県:兵庫・大阪・京都・滋賀・岐阜・愛知・静岡・神奈川・東京
  • 主な都市:神戸、大阪、京都、名古屋、静岡、横浜、東京
  • 役割:日本最大の都市圏を結ぶ“生活路線”であり、物流・通勤・観光の大動脈

東海道新幹線が開業するまでは、特急「こだま」「つばめ」などがこの線路を駆け抜け、まさに日本の大動脈として機能していました。

🕰 路線の歴史

東海道本線は日本で最も古い幹線鉄道です。日本の鉄道の歴史そのものといっていいでしょう。

  • 1872年10月14日:新橋(現・汐留)ー横浜(現・桜木町)間が正式に開業(仮開業は品川ー横浜間6月12日)
  • 1874年5月11日:大阪ー神戸間 開業
  • 1889年7月1日:新橋ー神戸間が全通 
  • 1914年12月20日:東京駅開業
  • 1964年10月1日:東海道新幹線開業により、在来線は地域輸送へシフト
  • 現在:都市圏輸送・貨物輸送の要として重要性は変わらず

150年の歴史を持ち、鉄道の発展とともに歩んできた“生きた博物館”のような路線です。

写真は東京駅の丸の内口の駅舎内です。

JR東京駅丸の内(北口)駅舎内

🌅 第一走者 快速:長浜行き(大阪5:55→米原7:41)

大阪駅を出発します。第一走者は快速:長浜ゆきで米原まで乗車します。この時間帯は新快速が運行されていないので快速に乗車します。

大阪駅に停車する快速:長浜ゆき

大阪から米原までの日中のダイヤは以下のようになっています。1時間あたりで表記しています。

  • 米原駅 – 野洲駅間で新快速1本と普通2本
  • 野洲駅 – 草津駅間では新快速2本と普通4本
  • 草津駅 – 山科駅間で新快速3本と普通4本
  • 山科駅以西では湖西線直通の新快速1本を加えた新快速4本と快速(高槻駅以東普通)4本
大阪駅に停車する快速:長浜ゆきの側面

新大阪駅です。新幹線と乗り換えができます。大阪の鉄道の玄関口といってもいいでしょう。
東海道新幹線の情報はこちら・山陽新幹線の情報はこちら

JR東海道本線(京都線)からみた新幹線:新大阪駅

島本ー山崎間の前面車窓です。複々線の直線が爽快です。正面に天王山がみえます。戦国時代に豊臣秀吉と明智光秀が戦った場所です。

JR東海道本線(京都線)島本ー山崎間の車窓(天王山)

向日町駅付近(西側)にみえる京都総合車両所(向日町運転所)です。特急用車両や嵯峨野線(山陰本線)・湖西線で使用する車両がとまっています。かつては西日本各地への長距離列車の一大車両基地でした。

京都駅に到着します。東海道新幹線・JR嵯峨野線(山陰線)JR奈良線近鉄京都線京都市営地下鉄烏丸線と乗り換えができます。

京都駅を出発すると、すぐにトンネルに入り山科駅に到着、そのあと湖西線とわかれて、またトンネルに入ります。ほどなく大津駅に到着し、列車は滋賀県に入ります。

滋賀県内は琵琶湖線という愛称が使われているとおり、琵琶湖の東岸を走行します。琵琶湖の車窓は見えそうでみえません。草津駅あたりまでは住宅地や工業団地が多いですが、そこから東は写真のように田園風景が広がります。

JR琵琶湖線(東海道本線)野洲-篠原間車窓

彦根駅付近からの車窓です。小さいですが彦根城がみえています。

彦根駅付近の車窓。彦根城天守閣。

米原駅に到着しました。JR西日本とJR東海との境界駅となっています。東海道新幹線・北陸本線と乗り換えることができます。北陸方面への重要な乗換駅です。⇒北陸本線の情報はこちら

JR以外では近江鉄道に乗りかえることができます。⇒近江鉄道の情報はこちら

JR琵琶湖線(東海道本線)米原駅

🌅 第二走者 特急しらさぎ2号:名古屋行き(米原7:52→名古屋8:51)

第二走者は特急しらさぎ2号です。終点の名古屋まで乗車します。

車両は683系1500番台です。敦賀で北陸新幹線と接続し7:11に出発した列車です。名古屋方面への特急一番列車です。北陸新幹線敦賀開業により運行区間が短くなりました。もし米原で新幹線に乗り換える場合は敦賀ー米原間はわずか40分弱の短時間乗車となります。

北陸新幹線の開業と米原で東海道新幹線に乗りかえたのか、車内はゆったりしていました。

米原をでて2駅目の近江長岡駅の左側車窓に伊吹山がみえます。東海道新幹線の高架もみえます。

JR東海道本線近江長岡付近(
伊吹山)車窓

近江長岡⇒柏原で滋賀県と岐阜県の県境をこえて関ケ原駅に着きます。ここは関ケ原の古戦場がある場所です。

JR東海道本線関ケ原駅付近車窓(関ケ原古戦場の看板あり)

下の写真は東海道本線下りの貨物列車・優等列車専用の支線(通称:新垂井線)です。⇒新垂井線の情報はこちら

関ケ原駅付近(新垂井線の築堤)車窓

新垂井線が再度合流してくると、列車は大垣駅の到着します。

JR東海道本線(垂井ー大垣間)車窓 新垂井線との分岐点

大垣駅の停車する樽見鉄道(左側の写真)の列車です。この駅ではそのほかに養老鉄道(右側の写真)と乗りかえることができます。⇒養老鉄道の情報はこちら、樽見鉄道(後日アップします)

大垣駅を出発し3駅目(駅間距離が長いです)が岐阜駅です。右側の写真は名鉄岐阜駅がみえています。JRは名鉄線の上の高架線をこえていきます。

岐阜駅を出発すると大きく右へカーブ(大阪方からみた場合)して、すぐに木曽川を渡り濃尾平野を快走します。

名古屋駅に到着しました。東海地方の中心駅です。JRでは東海道新幹線・中央本線・関西本線、私鉄では名鉄線・近鉄線・あおなみ線、ほかに名古屋市営地下鉄東山線・桜通線と乗り換えができます。

東海道新幹線・中央本線(後日アップします)・関西本線(紀勢本線乗車記として)の情報はこちら

⇒名鉄線(後日アップします)・近鉄線(ひのとり号乗車記)の情報はこちら

⇒名古屋市営地下鉄東山線桜通線の情報はこちら

🌅 第三走者 新快速:豊橋行き(名古屋9:01→豊橋9:55)

第三走者は新快速:豊橋行きです。この列車は、米原7:38発で途中の大垣駅で先程乗車した「しらさぎ2号」に抜かれました。今回は名古屋から乗車します。

名古屋駅に停車する新快速豊橋ゆき

米原から豊橋までの日中のダイヤは以下のようになっています。1時間あたりで表記しています。

  • 新快速・快速列車が豊橋駅 – 名古屋駅 – 大垣駅間で毎時4本(岐阜ー大垣間は各駅停車となり普通列車の役割を果たします)
  • 各駅に停車する普通が豊橋駅 – 岡崎駅間で毎時2本、岡崎駅 – 大府駅間で毎時3本、大府駅 – 名古屋駅 – 岐阜駅間で毎時4本
  • 大垣-米原間は毎時2本(朝夕の時間帯は名古屋方面からの新快速・快速列車が乗り入れます)

下の写真は名古屋駅の名物「きしめん」の立ち食いのお店です。どのホーム(新幹線も含む)にもあるのがすごいです。少し時間があったら食べてしまいます。絶品です。

名古屋駅ホームにあるきしめん屋さん

名古屋駅を出発すると、しばらく新幹線・名鉄線と並走し金山駅に着きます。金山駅は中央本線・名鉄線・名古屋市営地下鉄名城線・名港線と乗りかえることができます。
名古屋市営地下鉄名城線名港線はこちら

金山駅をでると、大府→刈谷→安城→岡﨑→蒲郡と主要駅に停車します。蒲郡駅をでると海がみえるようになります。下の写真は蒲郡ー三河三谷間の車窓です。三河湾の風光明媚な風景が広がります。

JR東海道本線(蒲郡ー三河三谷)間車窓

三河三谷から四駅目が豊橋です。豊橋駅の直前に豊川を渡ります。左からJR飯田線が近づいてきます。

下の動画は豊橋駅の手前にある豊川の鉄橋を渡るシーンです。左側にJR飯田線の線路と名鉄本線の線路が近づいてきます。

豊橋駅に到着します。愛知県東部の中心的な駅ですので大きな駅です。

JR東海道本線豊橋駅構内風景

豊橋駅はJRは新幹線・飯田線、名鉄線、豊橋鉄道と乗りかえることができます。下の写真は新豊橋駅に停車している豊橋鉄道の車両です。

新豊橋駅に停車する豊橋鉄道の車両

🌅 第四走者 普通:浜松行き(豊橋10:07→浜松10:41)

第四走者は普通:浜松行きです。車両は315系(4両編成)です。新しい車両で、車内はロングシートとなっています。

豊橋ー浜松間は愛知県と静岡県の県境をとおる区間です。ただ大きい山地等はなく、海に近いなだらかな地形を走行します。

写真は新所原駅に停車する天竜浜名湖鉄道です。浜名湖を北側はぐるっと一周するような路線で、東側の終点は掛川駅となっています。

新所原に停車する天竜浜名湖鉄道

次が東海道本線の風景の見どころとなる浜名湖です。鷲津駅あたりから浜名湖の横を走行します。写真は新居町ー弁天島間の車窓です。すぐ北側を東海道新幹線が走行します。

JR東海道本線(新居町ー弁天島)間車窓

同じ区間の動画もごらんください。

弁天島駅をすぎて浜名湖が見えなくなって三駅目が浜松駅です。高架駅です。正面の茶色で高いビルが「浜松アクトタワー」です。最上階(45階)からの眺めは最高です。 ⇒浜松アクトタワーの情報はこちら

🌅 第五走者 普通:熱海行き(浜松10:50→熱海13:25)

第五走者は普通:熱海行きです。今回の東京までの行程で一番長い乗車時間となります。313系4両編成です。これもロングシート車でした。

浜松を出発すると天竜川を渡ります。天竜川橋梁は東海道本線最長の橋(全長1,209m)です。掛川付近までは静岡県西部の工業地帯を東へ進みます。

新幹線の駅がある掛川駅をすぎると、旧遠江国と駿河国の境の山間部を通ります。お茶で有名な牧ノ原台地を縫うように走行します。下の写真は菊川ー金谷間の車窓です。茶畑がみえています。

JR東海道本線(菊川ー金谷間)車窓

金谷駅です。大井川鉄道との乗換駅です。

金谷駅を出発すると大井川を渡ります。江戸時代の東海道の難所(橋をかけなかったからですが)として知られた場所です。美しい風景です。

JR東海道本線(金谷ー島田間)大井川橋梁からの車窓

島田をすぎると、漁港で有名な焼津などを経て静岡駅に到着します。下の写真は静岡駅付近の前面車窓です。

静岡駅は東海道新幹線と乗り換えができるほか、徒歩数分のところに静岡鉄道の新静岡駅があります。

静岡駅を出発すると、右手に車両基地を左手に新幹線をみながら東へ進みます。これも漁港として有名な清水をすぎると、東海道本線のおすすめスポットの一つ「富士山」が見える場所にきます。

まず、興津駅を出発し薩埵峠(さったとうげ)を西からトンネルで越えると、駿河湾のむこうに富士山がみえます。その写真です。

この付近は山が海に迫っているため、国道1号線・東名高速道路が並走している面白い区間です。江戸時代の浮世絵師も描いた風景です。絶景です。

由比→蒲原→新蒲原→富士川駅をへて、東海道本線は富士川を渡ります。ここからの富士山も絶景です。

JR東海道本線(富士川ー富士間)富士川橋梁からの富士山

富士山を右に見ながら富士駅をへて、御殿場線との乗換駅である沼津、新幹線との乗換駅である三島をすぎると、東海道本線最長の丹那トンネル(全長7,804m)に入ります。

丹那トンネルをすぎると熱海湾が左側の車窓に広がります。JR伊東線も右側に並走すると熱海駅に到着です。

JR東海熱海駅西側の車窓

熱海駅に到着です。ここからはJR東日本のエリアに入ります。

JR東日本熱海駅ホーム内の写真

🌅 第六走者 特急:踊り子4号東京行き(熱海13:32→東京14:49)

第六走者(東海道本線全線走破の最終)は特急:踊り子4号東京行きです。大阪を出発し最大でも12分程度の乗換時間で乗り継いできました。いよいよ東京駅に向かいます。
写真は踊り子4号が熱海駅に到着する様子です。左側には先程まで乗車していたJR東海車両の普通列車が停車しています。

熱海駅に到着する特急踊り子4号東京行き

この熱海駅で伊豆急下田から来た10両編成の車両と先に修善寺からきた5両編成が併結します。その様子が下の動画です。

車両の併結作業が終わると出発です。熱海→小田原間は東海道本線のおすすめ車窓の一つです。海と空の青さが車窓いっぱいに広がります。

下の動画は湯河原-真鶴-根府川間の車窓です。

根府川ー小田原間の車窓です。美しい太平洋が広がります。絶景です。

小田原駅です。新幹線と小田急線・箱根登山鉄道と乗りかえることができます。下の写真はJRの駅からみた小田急:小田原駅です。

小田原駅を出発すると首都圏内の都会の風景になってきます。途中大船→横浜→川崎→品川と停車していきます。下の写真は(左側)横浜駅付近で並走していた総武・横須賀線快速、(右側)横浜駅の写真です。

熱海ー東京間の運行ダイヤ(日中のダイヤ)

  • 東京駅経由列車(上野東京ライン)は1時間あたり普通6本が運転されます。半数の列車は平塚駅または小田原駅以東での運転となり、小田原駅 – 熱海駅間は毎時3本の運転となります。
  • 湘南新宿ラインは特別快速が小田原駅以東で毎時1本、快速(戸塚駅以西は普通と同じく各駅に停車)が平塚駅以東で毎時1本運転されます。

横浜ー鶴見間で、貨物線を走行する成田エクスプレスとも並走しました。

横浜-鶴見間を並走する成田エクスプレス

まもなく東京です。ビルの谷間から東京タワーがみえました。

JR東海道本線(上野・東京ライン)品川ー新橋間車窓(東京タワー)

東京駅丸の内駅舎がみえました。

東京駅丸の内駅舎

14:49東京駅に到着しました。大阪駅を5:55に出発して8時間54分で到着しました。新幹線に比べれば長い時間がかかったことになりますが、案外疲れずにこれたように感じます。

東京駅に到着した特急:踊り子4号

東海道本線を完乗しました!

✨ まとめ

今回東海道本線を大阪から東京まで乗車しました。そこで感じたことを何点か触れておきたいと思います。

  • 案外時間がかかりませんでした。→大阪から東京まで8時間54分でした。途中特急に計2時間16分乗車しましたが、それ以外は普通列車でした。昭和24年に登場した特急へいわ号と同じくらいの所要時間(9時間)です。
  • どの区間も乗客が多かったです。→東京・名古屋・大阪圏内以外のエリアもどこも座席はほぼ埋まり、かなりの区間では立ち客もみられました。運転頻度も一番長くて20分間隔でしたから運行本数も多いです。
  • 今回の乗換駅(米原・名古屋・豊橋・浜松・熱海)はどの駅もエキナカの店舗はあるので飲み物・食べ物は確保できます。
  • トイレはできれば列車内で済ませたほうがいいかもしれません。→どの駅もトイレは大混雑でした。特に女性トイレの前は行列になっていました。乗り換え時間が短い場合は要注意です。

東海道本線は、ただの移動手段ではなく、日本の歴史・文化・都市・自然が一本の線路に凝縮された“旅の舞台”でした。
大阪から東京まで、車窓を眺めながらゆっくり進むと、新幹線では見えない日本の姿が見えてきます。

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